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小説家になるには?小説家に必要な能力7選【現役小説家が紹介】

ザイバツ君

小説家になるためにはどんな能力を身につけたらいいんだろう?

ザイコちゃん

それでは今日は小説家に必要な能力7選を紹介していくよ。

最後に勉強方法も紹介するので、ぜひ最後まで読んでいってね。

まずはじめに…

小説家を目指すのはいばらの道です

小説家になろうと思って実際になれる人は数百分の一、新人賞を獲って小説家になれる人は数百分の一~千分の一と言われています。さらに小説のみで生計を立てられる人はその中でもほんの一握りです。夢にしても確率が低すぎて、とてもおススメできる業界ではありません。

執筆は大変な作業です。一つの小説を書くのに一年以上費やすこともあるでしょう。毎日調子良く書ける日ばかりではなく、まったく書けない日も当然あります。それでも毎日自分の文章と孤独に向き合う必要があり、途轍もない精神力を必要とします。

そして周りの人から応援されることもほとんどありません。寒い目で見られることも少なくないでしょう。そんな状況に耐えながら出版までこぎつけたとしても、アナタの出版に周りは一切興味がありません。読んでほしい人に読んでもらえないのです。「こんなに苦労して書いたのに…」というのは誰もが思うことでしょう。

それでも小説家になりたいという人だけ、この先の解説を読み進めていってほしいなと思います。

☆小説家に必要な能力とは?

1,文章力がある

これは言うまでもなく必須の能力です。

小説家は文章を扱う仕事なので当然ですね。

そして文章力とはどんな能力なのか、少し細かく解説します。

語彙力

どれだけ多くの言葉を知っているか。

小説の種類にもよりますが、物語を一つ書き上げるには莫大な量の文章を書く必要があります。

知っている言葉が少ないと書いていて手詰まりになり、自分の頭の中の映像を文字に起こすこともできません。

同じような意味だけど違う言い回し、みたいな言葉をたくさん知っていると表現の幅も広がります。

小説家として多くの言葉を知っているというのは必須の能力です。

表現力・描写力

小説というのは文字だけで読者に映像を想像させなければいけません。

自分の思い描く映像を100%読者に伝えるのは至難の業ですが、それをするのが小説家の仕事です。

言葉を知らなければ表現や描写のしようもないので、ここでも「語彙力」というのが重要になってきます。

・発想力・創造力

物語を思いつき、それを形にする能力です。

あれこれ妄想したり、好きなアニメの今後の展開を予想したりするのも、私は発想力だと思います。

このくらいなら多くの人がしたことがあると思いますが、それをいざ文章にして形にしようとすると、9割以上の人が挫折するでしょう。

ここで創造力を磨けるかが小説家になれるかどうかの分岐点になります。

・読解力・想像力

小説には行間を読ませる演出が使われることがあります。

行間を読み、言外の意図を理解するには読解力というのが必要になってきます。

そして行間を読むには想像力というのが必要です。

物語を読んで、登場人物の繊細な心の機微などを想像できれば、それを自分の文章に生かすこともできるでしょう。

ザイコちゃん

これらの能力が欠けていると、読者に伝わる文章は書けないということだね

2,パソコンの操作ができる

今はほとんどの小説家がパソコンで文章を書いています。

出版社などからもパソコンで作った文章を提出するように言われたりするので、文字入力や印刷など、最低限のパソコンスキルは備えておきましょう。

3,ビジネス能力

プロの小説家を目指すには、読者のニーズを意識して作品を作ることが大切です。

どのような人に作品を読んでもらいたいか、どのような人を楽しませたいかを明確にし、「求められているもの」を徹底的に考えるビジネス力を身につけましょう。

プロの小説家は、出版社からの依頼を受けて報酬を得て作品を仕上げるため、報酬には責任が伴います。

これはプロとアマチュアの決定的な違いです。

プロ小説家は作品の質を保ち、締め切りを守りつつ、売れる作品を継続的に生み出す責任感を持ち、ビジネス視点を常に意識することが大切です。

ただこれはプロになってからの話です。

まずは自分が読ませたい人のことを思いながら物語を書いてみてください。

4,継続力

古い発想と思われるかもしれませんが、必要なのは「根性」です。

小説を最後まで書き上げるには、とにかく時間がかかります。

毎日調子良く書ければまだいいですが、そんな日ばかりではありません。全然言葉が紡げない日もたくさんあります。

書いても書いてもゴールが果てしなく遠く見えて、普通の人なら絶対に心が折れます。

それでも、最後まで諦めずに書き上げた人は特別な才能を持っていると断言できます。

5,人間力

色んな経験をしておくことによって、色んな年代や立場の意見が見えてきます。

私も小説のためではありませんでしたが、150種類以上の仕事を経験し、役者をやったりしたのが小説を書くのに役立ちました。

物事を多角的に捉えることができると、作品に説得力や深みが出て、引き込まれる物語を書くことができます。

小説家になるような人は、会社での人間関係や恋愛は苦手な人が多いかと思います。私もそうです。

なので無理に人付き合いをしろとは言えませんが、人物描写をするためにも、人のことはよく観察しておきましょう。

6,情報収集能力

情報収集は小説執筆の基本であり、アイディアは情報収集から生まれます。

テレビやSNS、インターネット記事などから新しい情報を意識して集めることが重要です。

関心を持った情報のキーワードとその意味を覚え、必要に応じて詳しく調べる習慣をつけましょう。

基本的には広く浅く収集し、興味があれば深掘りすることが推奨されます。

「小説のアイディアが降ってくる」なんてのは一部の天才だけです。

凡人はしっかり情報収集しましょう。

7,強い精神力

小説を書いているということに対して、周りの目はとても冷ややかです。

馬鹿にされたり批判されたりすることも少なくないでしょう。

小説を書く上で、味方などいないと言っても過言ではありません。

辛辣な意見や批判の声を一人で受け止めることができる強靭な精神力が小説家には必要です。

気持ちを強く持ち、周りの意見に振り回されずに自分の作品と向き合っていきましょう。

ただその分、自分の書いた小説が褒められたりするとめちゃくちゃ嬉しいです。

ザイバツ君

やっぱり小説家は求められる能力が多くて大変そうだな…

ザイコちゃん

確かにどれも一朝一夕で得られる能力じゃないし、小説家というのは一生をかけて文章に向き合っていける人でないと難しいかもね

ザイバツ君

小説家になる人はどんな勉強をしてるんだろう

ザイコちゃん

それでは小説家になるための勉強方法をいくつか紹介するよ

☆小説家になるための勉強方法とは?

小説家になるための勉強方法とだけ言うと、正直無限です。

小説家にとって、日々の仕事や学校、日常の風景、友人との何気ない会話等々、すべてが勉強素材となります。

ただそれで終わらせてしまうのは無責任なので、私が個人的に意識してやった勉強を5つ紹介します。

1,本を読む

誰しもが思いつき実践することでしょう。

ただ小説家を目指すなら、普通に物語を楽しむような読み方をしてはいけません。

文章を書く上での作法や物語の構成などを意識するのはもちろんですが、やはり小説的な文章を知るのは小説を読んでこそだと思います。

例えば「後ろを振り返る」ことを、小説では「踵を返す」と表現したりします。

こういった小説的表現を使うのは盗作ではないので、積極的にパクらせてもらいました。

伝わりやすい描写や表現、文章の書き方を学べて、単純に本一冊分の知識も増える。

私は読書が基本嫌いですが、小説家になる上で本を読むことは避けられないと思っています。

2,読んだら書く

私は小説を読む時に、意味がわからなかったり意味が曖昧な言葉、あとは気になった描写や表現にはすべて付箋を貼ってチェックしていました。

かなり多くの言葉をチェックするので、小説によってはほぼ全ページに付箋貼っていたこともあります。

そして小説を読み終わったら、付箋でチェックした言葉をすべてノートに書き写して語彙を増やしました。

意味が曖昧な熟語や言葉などは、もちろん辞書で意味を調べてノートに書いていきました。

これをやると通常の5倍以上読むのに時間がかかるし、書くのもかなり大変ですが、その労力に見合った語彙は身に付いたと思います。

ノート約10冊分書いてきましたが、まだまだ語彙は足りないので、言葉を追求するのに終わりはありません。

3,「推し」を作る

人物を描写する時に、「推し」がいればその人をモデルにしやすいです。

役者やアイドル、アニメのキャラクター等々なんでもいいです。身近にいる人でも構いません。

「推し」ならば、好きなモノや嫌いなモノ、生い立ちや性格、顔や体型、色々知っているので描写がしやすいはずです。

あと自分が「推し」を動かしているようで、書いてて楽しいです。

小説家に必要な能力で強い精神力と書きましたが、執筆は基本辛いことの方が多いので、楽しいという感覚は非常に大事です。

「推し」とは逆に、めちゃくちゃ嫌いな人というのも実は書きやすいです。

嫌いな人は、とことん嫌な奴になるように書いてやりましょう。

そいつを成敗するような物語を書けば、そこにカタルシスが生まれます。

4,風景を文章にする

私が小説を書いていて苦戦したのが、風景と場所の描写でした。

文字だけで読者に風景を想像させるにはどうしたらいいかというのは、誰しもが書いててぶつかる課題かと思います。

そこで私は…

・外を歩いてたら目の前に広がる光景を文章にする

・レストランに入ったらその内装を文章にする

・現在地から目的地までの行き方を文章にする

など、あらゆる日常を文字にする練習をしました。

そして書こうとすると日常をよく観察するようになるので、それもまた物語を書く上で役に立ちます。

どんな小説を書くかにもよりますが、日常を丁寧に描いているのが良い物語の条件だと思っています。

5,映像作品をたくさん見る

映画やドラマ、アニメなど、たくさんの映像作品を見ることをおススメします。

これも読書の時と同様、ただ作品を楽しむだけでは勿体ないです。

意識したいポイントとしては…

・物語の起承転結を意識する

・ストーリーを予測しながら見る

・小説に使えそうなセリフ、なんか気になったセリフはチェックする

細かく言うともっとありますが、大まかにはこの3つです。

物語の構成がどうなっているか、どこに見所を用意しているかなど、物語を作るヒントになります。

そして小説にはキャラクターたちの会話があります。

会話のイメージを掴むのは、読むよりも見た方が分かりやすいかと思います。

手軽に見れるので映像作品と書きましたが、もちろん舞台などでも構いません。

好きな作品を見ましょう。その方が楽しいと思います。

ザイコちゃん

勉強は基本辛いものだけど、少しでも楽しくなるようにしたいね

☆さいごに…

今回は小説家に必要な能力7選と、勉強方法5選を紹介させていただきました。

これから小説家を目指す方の参考になれば幸いです。

最初にも書きましたが、私は小説家という道をおススメはしません。しんどいので。

小説家になるための近道なんかなく、ひたすら地味な作業を何年も何年も繰り返してようやく作品ができる。

そしてできたとしても評価されることは稀で、売れっ子にならないとお金にもならない。

こんな割に合わない仕事はありません。

それでも書きたいという強い意志がある人が、小説家としての夢を掴めるかもしれません。

別記事で小説家に向いている性格を紹介させてもらっているので、よかったらそちらもご覧ください。

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